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チタン(Ti材)

チタンは軽量で高い耐食性を持つ金属です。JIS規格では純チタン(JIS H4600)やチタン合金(Ti-6Al-4V)が使用され、航空機や医療機器に適しています。

金属 素材

概要

チタン(Ti材)は、軽量で高強度、耐食性を兼ね備えた優れた金属で、航空宇宙、医療、化学、建設など幅広い分野で活躍しています。特に過酷な環境や高性能が求められる用途に最適で、近年ではスポーツ用品や消費財分野でも利用が広がっています。


チタン(Ti材)の特徴


軽量で高強度

  • 比重: 鉄の約60%の軽さを持ちながら、強度は同等以上。

  • 用途: 軽量化が求められる航空機やスポーツ用品に適しています。


優れた耐食性

  • 酸化被膜: 腐食を防ぎ、海水や化学薬品にも耐性を発揮。

  • 用途: 化学プラントや海洋構造物で使用されます。


耐熱性

  • 高温性能: 高温下でも強度が変化しにくく、安定性を保ちます。

  • 用途: エンジン部品やタービンなど高温環境下での利用。


加工性

  • 専用技術が必要: 加工難易度は高いものの、適切な技術で高精度な加工が可能です。

  • 用途: 高精度が必要な医療機器や精密部品。


コスト

  • 原材料コスト: 他の金属より高価ですが、長寿命と優れた性能がトータルコストを下げます。


チタン(Ti材)の種類


純チタン(Grade 1~4)

Grade 1

  • 特徴: 最も柔らかく、加工性が高い。耐食性も優れる。

  • 用途: 化学プラントの配管、熱交換器。


Grade 2

  • 特徴: バランスの良い特性で、汎用性が高い。

  • 用途: 航空機部品、建築材料。


Grade 3

  • 特徴: 高強度で負荷の大きい部品に適する。

  • 用途: 工業用部品、配管材。


Grade 4

  • 特徴: 純チタンの中で最も高強度。耐食性も優れる。

  • 用途: 医療機器、海洋構造物。


チタン合金

Ti-6Al-4V(Grade 5)

  • 特徴: 軽量、高強度、耐食性に優れた合金。航空宇宙や医療用途で広く使用。

  • 用途: エンジン部品、人工関節。


Ti-3Al-2.5V(Grade 9)

  • 特徴: 耐圧性と耐熱性が高い。化学プラントや熱交換器に使用。

  • 用途: 配管材、構造部品。


Ti-5Al-2.5Sn

  • 特徴: 高温環境での使用に適する。

  • 用途: 航空機部品、エンジン部品。


Ti-15Mo

  • 特徴: 耐食性と成形性に優れる。

  • 用途: 化学産業、深海環境部品。


加工事例と弊社の強み


加工事例

航空宇宙部品

  • 軽量で高強度な特性を活かしたエンジン部品や機体構造部材。


医療機器

  • 生体適合性に優れ、人工関節やインプラント部品に最適。


化学プラント

  • 耐薬品性を活かした配管、バルブ、熱交換器。


スポーツ用品

  • 軽量化と耐久性が求められるゴルフクラブや自転車フレーム。


弊社の強み

豊富な材質の取り扱い

  • 純チタンからチタン合金まで幅広いラインアップを在庫。


専用加工設備

  • チタン専用の切削工具や加工技術で高精度を実現。


短納期対応

  • 試作から量産まで柔軟に対応。迅速な納品体制。


品質保証

  • ISO認証を取得し、高品質な製品をお届け。


チタン(Ti材)の選び方と注意点


選び方

用途に応じた種類選定

  • 高強度が必要な場合はTi-6Al-4V、耐食性重視なら純チタン。


加工方法に適した選定

  • 加工性を考慮して、加工の難易度を抑えられる材質を選ぶ。


コストと性能のバランス

  • 長寿命と軽量化のメリットを活かしてトータルコストを検討。


注意点

加工時の特性

  • 熱が加わると酸化するため、加工環境に注意が必要。


材質の入手性

  • 高性能な分、供給が限られる場合があり、計画的な調達が推奨される。


加工方法一覧


切削加工

  • 高精度な旋盤加工やフライス加工に対応。


溶接加工

  • チタン専用溶接技術で高品質な接合を実現。


熱処理

  • 強度や靭性を調整可能な焼き入れや焼き戻し対応。


表面処理

  • 酸化防止のための陽極酸化処理やコーティングを実施。


特殊加工

  • 放電加工やレーザー加工により、複雑な形状にも対応。

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