top of page

機械構造用炭素鋼(SC材)

SC材は機械部品や構造材として使用される炭素鋼の一種です。JIS規格ではSC45やSCM440が代表的で、耐摩耗性や切削性に優れています。

金属 素材

機械構造用炭素鋼(SC材)

概要

機械構造用炭素鋼(SC材は、炭素を含む鉄鋼の一種で、優れた強度・耐摩耗性・加工性を持ち、産業機械や自動車部品、建設機械など幅広い分野で利用されています。炭素含有量や添加元素によって特性が異なり、用途に応じた最適な選択が可能です。


機械構造用炭素鋼(SC材)の特徴


高い強度と耐摩耗性

  • 特徴: 炭素含有量が多いほど硬度が高まり、耐摩耗性が向上。

  • 用途: 高負荷がかかる機械部品や摩擦の多い部品。


優れた加工性

  • 特徴: 切削加工や熱処理に適しており、精密加工が可能。

  • 用途: 旋盤加工やフライス加工が必要な部品。


コストパフォーマンス

  • 特徴: 他の高性能材料と比較して手ごろな価格でありながら、多様な性能を発揮。

  • 用途: コスト重視の製品や大量生産品。


機械構造用炭素鋼(SC材)の種類

低炭素鋼(例: SC35, SC40)

SC35

  • 炭素含有量: 0.32~0.39%

  • 特徴: 柔らかく加工性に優れる。熱処理で性能向上が可能。

  • 用途: 軽負荷のシャフト、ボルト、ナット。


SC40

  • 炭素含有量: 0.37~0.44%

  • 特徴: 強度と靭性のバランスが良い。

  • 用途: 軽負荷の歯車、ピン、シャフト。


中炭素鋼(例: SC45, SC50)

SC45

  • 炭素含有量: 0.42~0.49%

  • 特徴: 強度と耐摩耗性が高く、加工性も良好。

  • 用途: 歯車、シャフト、カム。


SC50

  • 炭素含有量: 0.47~0.53%

  • 特徴: 耐摩耗性と靭性が優れる。

  • 用途: エンジン部品、建設機械部品。


高炭素鋼(例: SC55, SC60)

SC55

  • 炭素含有量: 0.52~0.58%

  • 特徴: 高硬度と耐摩耗性を発揮。

  • 用途: クレーン部品、重機用の部材。


SC60

  • 炭素含有量: 0.57~0.63%

  • 特徴: 耐摩耗性が最も高く、熱処理後の性能が優れる。

  • 用途: 重負荷歯車、軸受け部品。


加工事例と弊社の強み

加工事例

自動車部品

  • 歯車やシャフト、エンジン部品など、耐久性と加工精度が求められる部品。


産業機械部品

  • 高負荷を受けるピン、軸受け、重負荷の歯車。


建設機械部品

  • 建設現場で酷使される部材に使用。


弊社の強み

多様な材質の取り扱い

  • SC35からSC60まで幅広い材質を在庫し、迅速な供給が可能。


高精度加工技術

  • 切削加工、熱処理、表面処理まで一貫して対応。


短納期対応

  • 試作品から量産まで、迅速かつ高品質な製品を提供。


技術的アドバイス

  • 用途に最適な材質と加工方法の選定をサポート。


機械構造用炭素鋼(SC材)の選び方と注意点

選び方

使用環境を考慮

  • 耐摩耗性や耐熱性が求められる場合は、中炭素鋼以上を選択。


加工性とのバランス

  • 複雑な形状が必要な場合は、加工性の高い低炭素鋼が適しています。


コスト

  • 必要な性能を満たしながら、予算に応じた材質を選ぶ。


注意点

熱処理の適正

  • 焼き入れや焼き戻し条件を適切に設定する必要があります。


環境条件

  • 使用環境に応じて、表面処理や特別な加工を行うことを推奨します。


加工方法一覧

切削加工

  • 旋盤加工、フライス加工による高精度な加工が可能。


熱処理

  • 焼き入れ、焼き戻しで硬度と靭性を調整可能。


表面処理

  • メッキ、塗装、アルマイト処理により、耐久性を向上。


特殊加工

  • 放電加工やCNC加工で複雑な形状にも対応可能。

bottom of page