銅(C材・純銅)
銅は高い導電性と熱伝導性を持つ金属で、JIS規格ではC1100(純銅)が多く用いられます。電気部品や配管材料に最適です。

概要
銅(C材・純銅)とは、金属の中でも最も高い導電性と熱伝導性を持つ素材の一つで、電気・電子機器や熱交換器、建築材料など、多くの産業分野で使用されています。加工性が良く、耐久性や耐食性にも優れているため、幅広い用途で活躍します。純銅は特に高い純度を持ち、特性を最大限に発揮できる材料として重宝されています。
銅(C材・純銅)の特徴
優れた導電性
特徴: 金属中最高レベルの電気伝導性を持ち、効率的なエネルギー伝達が可能。
用途: 電線、配線、バスバーなど電気部品。
高い熱伝導性
特徴: 優れた熱伝導率により、熱を効率よく分散。
用途: 冷却部品、熱交換器、ヒートシンク。
耐久性
特徴: 腐食に強く、長期間の使用に耐える。
用途: 配管材、屋外用途の部材。
加工性
特徴: 柔らかく、切削加工、プレス加工、溶接が容易。
用途: 成形部品、薄板加工品。
コスト
特徴: 他の金属より原材料コストは高いが、性能やリサイクル性で補える。
用途: 長寿命や高性能を重視した製品。
銅(C材・純銅)の種類
純銅
C1100(純銅)
特徴: 銅純度が99.96%以上で、非常に高い導電性と熱伝導性を持つ。
用途: 電線、バスバー、冷却部品。
C1020(無酸素銅)
特徴: 酸素含有量が極めて少なく、導電性と耐熱性に優れる。
用途: 真空装置、高周波部品、電子部品。
合金銅
C1220(りん脱酸銅)
特徴: 溶接性が向上しており、配管や熱交換器に最適。
用途: 配管材、熱交換器、空調機器。
C14415(高耐食銅)
特徴: 耐食性と機械的強度が向上した合金。耐候性が高く、屋外用途に適する。
用途: 建築材料、屋外機器。
C19400(耐熱銅合金)
特徴: 耐熱性と強度が高い。過酷な環境下でも安定した性能を発揮。
用途: 自動車部品、電力機器、電子機器。
加工事例と弊社の強み
加工事例
電気部品
特徴: 高い導電性を活かし、電線やコネクタ、バスバーに使用。
用途: 電気機器、配電システム。
熱交換器
特徴: 熱伝導性を最大限に活用し、冷却性能を向上。
用途: 空調設備、冷却システム。
建築材料
特徴: 耐久性と美観を兼ね備え、装飾用パネルや屋根材に採用。
用途: 建築装飾、屋外構造物。
弊社の強み
豊富な材質の取り扱い
純銅から合金銅まで、多様な材質を在庫し、幅広いニーズに対応。
高精度加工技術
切削加工、プレス加工、溶接技術により、高品質な製品を提供。
短納期対応
試作から量産まで迅速な対応が可能。
環境対応型製造
リサイクル材の活用や環境負荷の低減を考慮した製造プロセス。
銅(C材・純銅)の選び方と注意点
選び方
用途に応じた材質選定
高い導電性が求められる場合はC1100、溶接性が必要な場合はC1220。
加工方法との適合性
切削加工にはC1100、成形が必要な場合は合金銅が適しています。
環境条件
屋外で使用する場合は、耐食性の高いC14415を選ぶ。
注意点
表面酸化
銅は空気中で酸化しやすいため、表面処理や保管条件に配慮が必要。
コスト管理
純銅は高価なため、性能に応じた材質の選定が重要。
加工方法一覧
切削加工
精密部品の製造に対応可能。
プレス加工
薄板加工や複雑な形状の部品製造に適する。
溶接加工
りん脱酸銅(C1220)を中心に優れた溶接性を発揮。
表面処理
酸化防止や耐候性向上のためのメッキ、塗装に対応。
特殊加工
放電加工やエッチングで、複雑な形状の製造にも対応可能。