SKH55 High-Speed Steel
SKH55 とは?
SKH55とは?|特徴・用途・加工性をわかりやすく解説
SKH55の概要
SKH55(エスケーエイチ55)とは、JIS G 4403に規定される高コバルト系の高速度工具鋼(ハイス鋼)です。一般的なSKH51にコバルト(Co)を添加することで、赤熱硬さ(高温硬度)と耐摩耗性を大幅に向上させた鋼種です。
高温下でも刃先が鈍りにくく、難削材や高速切削用途で多く使用されています。
SKH55の主な特徴
SKH55は、耐熱性を最優先したハイス鋼です。
コバルト添加による高い赤熱硬さ
優れた耐摩耗性
高温域での刃先安定性が高い
靭性はSKH51よりやや低い
切削速度を上げたい用途に適しています。
化学成分と機械的性質
SKH55は、高温特性を高める合金成分を多く含みます。
炭素(C):約0.85~0.95%
タングステン(W):約5.5~6.7%
モリブデン(Mo):約4.5~5.5%
クロム(Cr):約3.8~4.5%
バナジウム(V):約1.7~2.3%
コバルト(Co):約4.5~5.5%
焼入れ・焼戻し後の硬度はHRC 63~66程度が一般的です。
SKH55の主な用途
SKH55は、以下のような切削工具に使用されます。
高性能エンドミル
ドリル、タップ
ブローチ
難削材加工用工具
ステンレス鋼・耐熱鋼・合金鋼の加工に適しています。
SKH55の加工性
切削加工焼なまし状態での加工は可能ですが、合金量が多く、工具摩耗が進みやすいため条件管理が重要です。
熱処理焼入れ・焼戻しが必須で、特に焼戻し条件が赤熱硬さと寿命に大きく影響します。
研削加工焼入れ後は研削加工が主体となり、刃先精度が切削性能を左右します。
SKH55と他鋼種の違い
鋼種 | 特徴 | 主な用途 |
SKH51 | 汎用ハイス鋼 | 一般切削 |
SKH55 | 高耐熱ハイス鋼 | 高速・難削材 |
超硬合金 | 最高硬度 | 超高速切削 |
切削温度の高さが、鋼種選定の重要な判断基準となります。
使用時の注意点
材料コストが高い
衝撃や欠けには注意が必要
超硬工具との比較検討が重要
まとめ
SKH55は、高温下でも刃先性能を維持できる高耐熱ハイス鋼です。SKH51では寿命不足となる高速・高負 荷切削において、工具寿命の延長と加工安定性に大きく貢献します。
材料選定では、切削速度・被削材・加工コストを考慮し、SKH51や超硬工具との使い分けを行うことが重要です。
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