Threaded Insert
インサートナット とは?
インサートナットとは?|樹脂・軽金属に高いねじ強度を持たせる埋め込みナット
インサートナットとは、樹脂やアルミなどの比較的やわらかい母材に埋め込み、金属ねじの締結強度を確保するためのナットです。母材に直接ねじを切るのではなく、金属製の雌ねじを内部に持たせることで、繰返し締結や高い保持力を実現します。
インサートナットの役割
インサートナットは、次の役割を担います。
樹脂・軽金属部品への高強度ねじ化
繰返し脱着への対応
ねじバカ防止
締結信頼性の向上
「弱い母材を、強いねじ構造に変える」ための部品です。
インサートナットの基本構造
外周:ローレット・溝・逆テーパー形状
内部:金属雌ねじ
材質:真鍮、ステンレス、炭素鋼など
外周形状により、母材との抜け・回り止め性能を確保します。
インサートナットの主な取付方法
圧入式
下穴に押し込む
樹脂・アルミ向き
設備が簡単
熱圧入式
ナットを加熱して埋め込む
樹脂を溶かして一体化
抜け強度が高い
成形同時埋め込み
射出成形時にセット
量産向き
高精度・高強度
用途・生産数量に応じて選定します。
インサートナットの特徴
高いねじ保持力
樹脂単体より大幅に強い
繰返し締結が可能
締結信頼性の向上
トルク管理が安定
ねじ破損リスク低減
設計自由度の向上
薄肉・軽量設計が可能
インサートナットのメリット
ねじバカ防止
長寿命
メンテナンス性向上
樹脂部品の高機能化
インサートナットのデメリット・注意点
下穴寸法管理が重要
取付工程が増える
位置ずれ・傾きに注意
再位置決めが困難
設計段階での寸法・取付方法検討が必須です。
インサートナットとタッピングネジの違い
インサートナット・金属雌ねじ・繰返し締結に強い・高信頼
タッピングネジ・母材に直 接ねじ形成・簡易・低コスト・脱着回数に制限
長期使用・保全前提ならインサートナットが有利です。
材質と選定ポイント
真鍮:樹脂向き・加工性良好
ステンレス:耐食性重視
鋼製:高強度用途
母材・使用環境・締結回数を考慮して選定します。
インサートナットの主な用途
樹脂筐体
アルミフレーム
自動化装置
電子機器
家電・OA機器
樹脂部品+金属ねじが必要な場面の定番部品です。
使用時の注意点
下穴径・深さの厳守
取付方法(圧入/熱圧入)の選定
締結トルクの上限管理
成形収縮・母材強度の考慮
特に、熱圧入では温度管理が品質を左右します。
よくあるトラブル
抜け
回り止め不足
傾きによるねじ噛み
下穴寸法不良
多くは、設計段階の検討不足・取付条件ミスが原因です。
まとめ
インサートナットは、樹脂・軽金属部品に高い締結信頼性を与えるための重要部品です。タッピングネジより工程は増えますが、繰返し使用・高強度・長寿命という大きなメリットがあります。
使用条件・生産数量・締結回数を正しく整理し、最適な取付方式と仕様を選定することが、品質とトータルコストの最適化につながります。
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