SUS310S (AISI 310S) Stainless Steel
SUS310Sとは?
SUS310Sとは?|高温環境に強い耐熱ステンレス鋼
SUS310Sは、耐熱性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼です。クロム(Cr)とニッケル(Ni)を高含有しており、高温下でも酸化や強度低下が起こりにくいことから、炉内部品や高温雰囲気で使用される設備部材に多く採用されています。
一般的なステンレス鋼では性能が不足する高温用途に対応できる点が大きな特徴です。
SUS310Sの特徴
SUS310Sの最大の特徴は、高温酸化に対する耐性です。おおよそ1,000℃前後の高温環境でも安定した耐酸化性を発揮し、長時間使用が可能です。
また、炭素含有量を低く抑えた「S」グレードであるため、高温使用時の炭化物析出を抑制し、耐熱疲労や割れのリスクを低減しています。
SUS310Sの化学成分と性質
SUS310Sは、高いクロム含有量とニッケル含有量を持つオーステナイト系ステンレス鋼です。この成分構成により、優れた耐熱性と耐酸化性を実現しています。
一方で、材料コストはSUS304やSUS316と比べて高く、被削性も良好とは言えないため、用途を限定した使用が前提となります。
SUS310Sと他耐熱ステンレス材との違い
SUS304やSUS316は耐食性に優れていますが、高温環境では強度や耐酸化性が不足する場合があります。SUS310Sは、これらの材料では対応が難しい高温用途に適しており、耐熱性を最優先する場合に選定されます。
同じ耐熱系材料でも、使用温度や雰囲気によって適材適所の選定が重要です。
SUS310Sの加工時の注意点
SUS310Sは加工硬化しやすく、切削加工では工具摩耗が進みやすい材料です。切れ味の良い工具を使用し、適切な切削条件を維持することが重要となります。
溶接は可能ですが、高温使用を前提とする場合は、溶接条件や溶接後の管理にも注意が必要です。
SUS310Sの主な用途
各種工業炉部品
熱処理設備
焼成炉・加熱炉の内部部品
高温雰囲気下で使用される治具・部品
高温耐久性が求められる分野で使用されています。
まとめ
SUS310Sは、高温環境下で優れた耐酸化性と耐熱性を発揮するステンレス鋼です。一般的なステンレス鋼では対応できない高温用途において、信頼性の高い材料選択となります。
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