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SS400 Steel

SS400

SS400とは、JIS規格で定められた一般構造用圧延鋼材です。建築、機械、設備、架台、フレーム、ブラケット、ベースプレートなど、幅広い構造部品に使われる代表的な鉄鋼材料です。


「SS」はSteel Structureの略とされ、「400」は引張強さの目安を示します。


一般的な鉄材として流通量が多く、コスト、加工性、溶接性、入手性のバランスに優れているため、製造現場で非常に多く使用されています。


■SS400の基本情報

項目

内容

材料分類

一般構造用圧延鋼材

英語表記

SS400 Steel / General Structural Rolled Steel

主成分

鉄、炭素、マンガンなど

特徴

汎用性、溶接性、加工性、入手性に優れる

磁性

あり

主な用途

架台、フレーム、ブラケット、ベース、機械構造部品

注意点

錆びやすいため、塗装・メッキなどの防錆処理が必要

■SS400の特徴


SS400の特徴は、汎用性が高く、さまざまな加工に対応しやすいことです。


板材、丸棒、平鋼、アングル、チャンネル、H形鋼など、流通形状が豊富で、設計や製作に使いやすい材料です。強度、価格、加工性のバランスが良く、特別な性能が求められない一般構造部品では、第一候補になりやすい鋼材です。


一方で、ステンレスのような耐食性はありません。屋外や水分の多い環境で使う場合は、塗装、メッキ、黒染め、防錆油などの表面処理が必要です。



■SS400のメリット


メリット

内容

入手性が高い

板材・形鋼・丸棒など流通形状が多い

コストを抑えやすい

ステンレスや特殊鋼より安価な場合が多い

溶接性が良い

一般的な溶接加工に対応しやすい

加工性が良い

切断、曲げ、穴あけ、機械加工に対応可能

構造部品に使いやすい

架台、フレーム、補強部品に適している

■SS400のデメリット


SS400のデメリットは、錆びやすいことです。鉄系材料のため、そのまま使用すると湿気、水分、手汗、屋外環境によって錆が発生します。


また、S45Cのような機械構造用炭素鋼に比べると、成分管理や機械的性質の面では高精度な機械部品向けではありません。焼入れによる高硬度化を目的とする場合には、S45CやSCM材などを検討する必要があります。


外観部品や精密部品では、表面状態、黒皮、スケール、傷、寸法公差にも注意が必要です。



■SS400の主な用途


分野

主な用途

産業機械

架台、フレーム、ベース、ブラケット、補強板

建築・設備

支持金具、下地材、構造部材、取付金具

板金・製缶

カバー、プレート、溶接構造品、箱物部品

機械加工

ベースプレート、治具、取付板、スペーサー

搬送装置

コンベアフレーム、脚部、支持部品

一般金物

アングル材、プレート材、固定金具

■SS400の加工性


SS400は、切断、穴あけ、フライス加工、旋盤加工、曲げ加工、溶接など、幅広い加工に対応できます。


レーザー切断、プラズマ切断、ガス切断、シャーリングなどでもよく使われます。板厚が厚い場合は、ガス切断やプラズマ切断が使われることもあります。


曲げ加工では、板厚や曲げR、圧延方向によって割れや寸法ばらつきが出る場合があります。


◆厚板の曲げでは、適切な曲げRとV幅を設定することが重要です。



■SS400の溶接性


SS400は溶接性に優れた材料です。半自動溶接、アーク溶接、TIG溶接、MAG溶接、スポット溶接など、さまざまな溶接方法に対応できます。


架台、フレーム、ブラケット、製缶品など、溶接構造物に多く使われます。


ただし、溶接後はスパッタ、歪み、焼け、錆に注意が必要です。塗装前提の部品では、溶接後のスパッタ除去、グラインダー仕上げ、脱脂、防錆処理を行うことが重要です。



■SS400とSPHCの違い


項目

SS400

SPHC

分類

一般構造用圧延鋼材

熱間圧延鋼板

主な流通形状

板、丸棒、平鋼、形鋼など

主に板材

用途

架台、構造部材、機械部品

板金、プレス、補強板

強度基準

引張強さが規定される

板材用途中心

外観

黒皮材の場合あり

黒皮・スケールが残る場合あり

■SS400とS45Cの違い


S45Cは機械構造用炭素鋼で、SS400より炭素量が多く、強度や硬さを高めやすい材料です。焼入れ・焼戻しなどの熱処理によって、機械部品として必要な硬度や耐摩耗性を付与できます。


一方、SS400は熱処理で高硬度化する用途にはあまり向かず、一般構造部品や溶接構造物に適しています。


強度や耐摩耗性が重要な軸、ギア、ピンなどにはS45C、架台やフレーム、ブラケットなどにはSS400が選ばれることが多いです。



■SS400の注意点


SS400は錆びやすいため、防錆処理を前提に考えることが重要です。


屋内であっても湿気が多い環境では錆が発生する場合があります。屋外、設備周辺、水分がかかる場所では、塗装、溶融亜鉛メッキ、電気メッキ、防錆油などを検討します。


また、黒皮材を使う場合は、塗装密着性や溶接品質に影響することがあります。必要に応じて、ショットブラスト、研磨、酸洗い、脱脂などの下地処理を行います。



■図面指示で注意すべきこと


図面では、材質を「SS400」と明記し、板厚、形状、表面処理、塗装仕様を指定します。


例えば、「SS400 t6.0 黒塗装」「SS400 溶融亜鉛メッキ」「SS400 焼付塗装」など、最終仕上げまで記載すると加工業者との認識違いを防ぎやすくなります。


◆機械加工品では、必要な寸法公差、表面粗さ、黒皮除去の有無も明確にすることが重要です。



■まとめ


SS400は、一般構造用圧延鋼材として広く使われる代表的な鉄鋼材料です。コスト、入手性、加工性、溶接性のバランスに優れ、架台、フレーム、ブラケット、ベースプレート、機械構造部品などに多く使用されます。


一方で、錆びやすいため、使用環境に応じた塗装・メッキ・防錆処理が必要です。また、高硬度や高耐摩耗性を求める機械部品では、S45CやSCM材などの材料を検討する場合があります。


SS400は、一般構造部品や溶接構造物に適した、コストバランスの良い汎用鋼材です。

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