Salt Bath Nitrocarburizing
イソナイトとは?
イソナイトとは?|耐摩耗性・耐疲労性・耐食性を高める塩浴軟窒化処理
イソナイトとは、溶融塩浴中で鋼材表面に窒素と炭素を同時に拡散浸透させる塩浴軟窒化処理の一種です。タフトライドと同系統の処理で、低温・短時間・低歪みが特長。表面には化合物層(ε層)と拡散層が形成され、耐摩耗性・耐疲労性に加え、耐食性の向上も期待できます。
量産部品から精密部品まで、安定品質が求められる用途で広く採用されています。
イソナイトの特徴
イソナイトの最大の特長は、低歪みで複合的な表面性能を付与できる点です。
焼き入れを伴わず歪みが小さい
表面硬度が高い
耐摩耗性・耐疲労性の向上
耐食性の付与(後処理併用でさらに向上)
仕上げ加工後の処理にも適しています。
イソナイトで得られる主な効果
イソナイト処理により、以下の効果が得られます。
表面耐摩耗性の向上
疲労強度の向上
焼付き・かじり防止
表面耐食性の向上
摺動部や繰り返し荷重部で効果を発揮します。
イソナイトの基本工程
一般的なイソナイト工程は以下の通りです。
溶融塩浴中で軟窒化処理
水洗・中和
必要に応じて後処理(酸化処理・封孔処理など)
急冷が不要なため、内部応力の増加を抑制できます。
イソナイト処理後の表面特性(目安)
表面硬度:HV800〜1100程度
硬化層深さ:0.1〜0.5mm程度
外観:黒色〜濃灰色(マット)
寸法変化:極小
※材質・処理条件により変動します。
イソナイトが向いている材料
イソナイトは、以下の鋼材で多く使用されます。
炭素鋼(S45C など)
合金鋼(SCM415、SCM420 など)
機械構造用鋼
アルミやオーステナイト系ステンレスには適用できません。
イソナイトとタフトライドの違い
イソナイト耐摩耗+耐疲労+耐食性のバランス重視
タフトライド量産性・コスト・実績重視
いずれも塩浴軟窒化で、要求性能と後処理の有無で選定します。
イソナイト処理時の注意点
イソナイトでは、以下の点に注意が必要です。
硬化層は比較的浅い
対応工場が限られる場合がある
使用環境による耐食性差
荷重条件・摩耗形態・腐食環境を踏まえた選定が重要です。
イソナイトの主な用途
シャフト・軸
ギア・カム
摺動部品
自動車部品
産業機械の量産部品
低歪みで表面性能を高めたい部品に適しています。
まとめ
イソナイトは、低歪みで耐摩耗性・耐疲労性・耐食性をバランス良く付与できる塩浴軟窒化処理です。量産性と品質安定性に優れ、仕上げ後処理としても使いやすい表面改質手法として高い評価を得ています。
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