**解説:**

材料の調達から、切削・成形・表面処理・組立までを一つの企業または工場内で完結させる生産方式。調達担当者にとって、一貫加工対応の業者を選定することで、複数業者との調整業務を削減し、リードタイム短縮とコスト削減を実現できます。工程間の運搬コストや待機時間が不要になり、トレーサビリティも確保しやすくなります。品質管理も一元化されるため、不良発生時の原因究明と対策が迅速に行えます。特に試作や小ロット生産では、一貫加工による効率化のメリットが大きくなります。ただし、すべての工程を内製化している企業は限られるため、外注ネットワークを活用した「実質的な一貫加工」を提供する企業もあります。

**例:**

- 材料調達から機械加工、表面処理まで: ステンレス部品の切削加工後に電解研磨まで対応

- 板金加工から溶接、塗装まで: 筐体製造の全工程を一社で完結

- 鋳造から機械加工、熱処理まで: アルミ鋳物の完成品納入

- プレス加工から組立まで: 自動車部品のサブアセンブリ納入

- 切削加工から検査、梱包まで: 航空部品の完成品出荷