Die Set
ダイセット
ダイセットは金型の土台として重要ですが、サイズや精度が不足すると加工不良の原因になります。
剛性が不足していると、加工荷重によって金型がたわみ、寸法ばらつきやバリ増大が発生します。また、ガイド部が摩耗すると、上型と下型の位置精度が低下し、パンチとダイの芯ズレが起こります。
さらに、高精度なダイセットほどコストが高くなります。加工内容、製品精度、生産数量に応じて、必要な精度とコストのバランスを考えることが重要です。
■ダイセットの主な用途
分野 | 主な用途 |
単発プレス金型 | 穴あけ、切欠き、曲げ、抜き加工 |
順送金型 | 端子、金具、精密プレス部品の連続加工 |
トランスファー金型 | 複数工程の搬送プレス加工 |
板金加工 | ブラケット、カバー、プレート部品 |
自動車部品 | 補強部品、金具、構造部品 |
電気・電子部品 | 端子、接点、シールド部品、リードフレーム |
■ダイセットと金型の違い
項目 | ダイセット | 金型 |
役割 | 金型部品を取り付け るベース | 実際に材料を加工する装置全体 |
構成 | 上型板、下型板、ガイド部品など | パンチ、ダイ、ストリッパー、ダイセットなど |
機能 | 位置精度・剛性を保つ | 抜き・曲げ・絞り・成形を行う |
位置づけ | 金型の土台 | 加工機能を持つ完成体 |
ダイセットは、金型そのものではなく、金型を構成する基礎部品です。パンチやダイを組み込むことで、実際に加工できる金型になります。
■ダイセットの種類
種類 | 特徴 |
2本ガイドタイプ | 比較的シンプルな構造で、単発金型に使いやすい |
4本ガイドタイプ | 剛性と位置精度が高く、精密金型や大型金型に向く |
後方ガイドタイプ | 作業スペースを確保しやすく、手作業金型で使われる |
中央ガイドタイプ | 左右バランスが良く、安定した案内が可能 |
標準ダイセット | 規格化されており、短納期・低コスト化しやすい |
■ダイセットで発生しやすい不良
ダイセットに関係する不良には、芯ズレ、片バリ、パンチ折損、曲げ角度不良、寸法ばらつき、ガイド部の焼付き、異音、摺動不良があります。
ガイドポスト・ガイドブシュが摩耗する → 上型と下型の位置がずれ、加工精度が低下します。
潤滑不足・異物混入 → ガイド部にかじりや焼付きが発生することもあります。
◆ダイセットの平行度や取付状態が悪い場合、加工荷重が偏り、金型やプレス機に負担がかかります。
■ダイセットの注意点
ダイセットでは、剛性、平行度、ガイド精度、取付精度、メンテナンス性を確認することが重要です。
加工荷重が大きい場合 → 十分な厚みと剛性を持つダイセットを選ぶ必要があります。
剛性が不足 → 金型がたわみ、加工精度が安定しません。
◆ガイドポストとガイドブシュには定期的な潤滑と点検が必要です。
摩耗やガタがある状態で使用を続けると、パンチ・ダイの破損や製品不良につながります。
■図面・発注時に注意すべきこと
ダイセットを選定・発注する際は、金型サイズ、加工荷重、プレス機仕様、製品精度、生産数量を明確にします。
特に、プレス機のボルスタ寸法、シャットハイト、取付穴位置、ストローク、金型重量を確認することが重要です。
また、標準ダイセットを使うのか、専用設計にするのかによってコストと納期が変わります。精密加工や大量生産では、ガイド精度や剛性を重視した設計が必要です。
■まとめ
ダイセットとは、プレス金型の上型・下型を支え、パンチとダイの位置精度を保つための金型ベースです。
上型板、下型板、ガイドポスト、ガイドブシュなどで構成され、抜き加工、曲げ加工、絞り加工、順送金型などで使われます。
製品の寸法精度、バリ量、金型寿命、パンチ折損防止には、ダイセットの剛性とガイド精度が大きく関係します。
高品質なプレス加工を行うには、加工荷重、金型サイズ、プレス機仕様、ガイド精度、メンテナンス性を考慮して、適切なダイセットを選定することが重要です。
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