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Caulking

かしめ

かしめとは、金属や樹脂の一部を押しつぶす、広げる、曲げる、つぶし込むなどして、部品同士を固定する加工方法です。


ねじ、ボルト、溶接、接着剤を使わずに、材料そのものを塑性変形させて締結する点が特徴です。

リベット、ピン、シャフト端部、板金部品、端子、コネクタ、軸受部品など、さまざまな製品で使われます。


製造現場では「カシメ」「加締め」「圧着」「つぶし固定」などと呼ばれることもあります。



かしめの基本情報


項目

内容

加工分類

締結加工・塑性加工・組立加工

英語表記

Caulking / Riveting / Crimping

主な対象材料

鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮、樹脂など

主な目的

固定、抜け止め、回り止め、導通、密着

主な用途

リベット、端子、板金組立、軸部品、電装部品

主な強み

部品点数削減、低コスト、量産性、作業性

注意点

かしめ不足、割れ、変形、緩み、外観不良

■かしめの仕組み


かしめ加工では、部品の一部に圧力を加えて変形させます。


変形した部分が相手部品に引っ掛かったり、押し広がったりすることで、部品同士が固定されます。


例えば、リベットかしめでは、リベットの先端をつぶして広げることで、板材同士を締結します。端子かしめでは、金属端子を電線に押し付けて変形させ、電気的・機械的に接続します。


加工には、プレス機、かしめ機、リベッター、圧着工具、専用治具などが使われます。



■かしめの目的


かしめの主な目的は、部品同士を簡単かつ確実に固定することです。


ねじ締結のように部品を回して締める必要がなく、溶接のように熱を加える必要もありません。そのため、薄板、異種材料、電装部品、熱に弱い部品にも使いやすい加工方法です。


また、量産工程では自動化しやすく、短時間で安定した締結が可能です。低コストで組立性を高めたい場合に有効です。



■かしめの主な種類


種類

内容

リベットかしめ

リベットをつぶして板材同士を固定する方法

圧着かしめ

端子を電線に圧着して導通・固定する方法

軸かしめ

シャフトやピンの端部をつぶして抜け止めにする方法

板金かしめ

板材の一部を変形させて部品を固定する方法

ハトメかしめ

ハトメ部品を広げて穴周辺を補強・固定する方法

ロールかしめ

端部を巻き込むように変形させて固定する方法

■かしめのメリット


  • 締結部品や工程を簡素化できることです。ねじやナットを使わずに固定できるため、部品点数を減らせます。


  • 溶接のような熱影響がないため、材料の変質や歪みを抑えやすい点も特徴です。


  • 異種材料の接合にも使いやすく、金属と樹脂、電線と端子、板材とピンなどの組み合わせにも対応できます。


◆さらに、

加工時間が短く、自動化しやすいため、量産品の組立コスト削減に有効です。



■かしめのデメリット


  • 基本的に分解しにくいことです。一度かしめた部品を外すには、破壊や切断が必要になる場合があります。そのため、メンテナンスや分解が必要な部位には不向きなことがあります。

  • かしめ量が不足すると緩みや抜けが発生し、かしめすぎると割れ、変形、導通不良、外観不良が起こる場合があります。


◆安定した品質を得るには、荷重、変形量、治具形状、材料硬さを適切に管理する必要があります。



■かしめが使われる主な用途


分野

主な用途

板金加工

カバー、筐体、ブラケット、補強部品の固定

電気・電子

端子圧着、コネクタ、接点部品

自動車

ワイヤーハーネス、内装部品、リンク部品、ピン固定

機械部品

シャフト、ピン、軸受、回転部品の抜け止め

建築・日用品

ハトメ、金具、薄板部品、装飾部品

■かしめとねじ締結の違い


かしめ  ・材料を変形させて固定する締結方法です。

     ・分解しにくい反面、部品点数を減らし、緩みにくい固定構造を作りやすい点が特徴です。

     ・低コスト・薄板・量産性を重視する場合 



ねじ締結 ・ボルトやねじを使って部品を締め付ける方法です。

     ・分解や再組立がしやすい点がメリットです。

     ・分解性が必要な場合



■かしめと溶接の違い


かしめ  ・熱を使わずに圧力で固定するため、熱影響を避けたい部品に適しています。

     ・異種材料や薄板、電装部品にも使いやすい点がメリットです。

     ・接合強度は形状やかしめ量に依存するため、高荷重部品では強度確認が必要です。


溶接   ・材料を熱で溶かして接合する方法です。

     ・強固な接合が可能ですが、熱歪み、焼け、変色、材料変質が発生する場合があります。




■かしめで発生しやすい不良


かしめで発生しやすい不良には、かしめ不足、かしめ過多、割れ、緩み、抜け、変形、芯ズレ、外観傷があります。


かしめ不足   → 部品が固定されず、使用中に緩みや抜けが発生します。

かしめ過多   → 材料が割れたり、相手部品が変形したりする場合があります。


端子圧着    → 圧着不足による導通不良

圧着過多    → 電線切れにも注意が必要です。



■かしめの注意点


かしめ加工では、材料の硬さ、板厚、かしめ形状、荷重、変形量を適切に設定することが重要です。


材料が硬すぎると割れやすく、柔らかすぎると固定力が不足する場合があります。また、かしめ後の寸法や高さが組立に影響することもあります。


量産では、かしめ荷重や変位を管理し、定期的に抜け荷重や外観を確認することが品質安定につながります。



■図面指示で注意すべきこと


図面では、かしめ位置、かしめ後の高さ、外径、つぶし量、抜け荷重、回り止めの有無を明確にします。


電気部品では、導通性能や圧着条件も重要です。板金部品では、かしめ方向、表裏、相手部品との干渉を確認する必要があります。


外観部品では、傷、圧痕、変色、割れの許容範囲も指定しておくと、加工業者との認識違いを防ぎやすくなります。



■まとめ


かしめとは、材料の一部を塑性変形させて、部品同士を固定・締結する加工方法です。リベット、端子、ピン、板金部品、軸部品など、幅広い分野で使われます。


ねじや溶接を使わずに固定できるため、部品点数削減、低コスト化、自動化、異種材料接合に有効です。


一方で、分解しにくく、かしめ量の管理が不十分だと緩み、割れ、変形、導通不良が発生する可能性があります。高品質なかしめ加工を行うには、材料特性、荷重、変形量、治具設計、検査条件を適切に管理することが重要です。

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