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C1100 Copper

C1100

C1100とは、純銅系材料の代表的な材質です。銅の純度が高く、導電性と熱伝導性に非常に優れているため、電気部品や放熱部品に多く使われます。


一般的には「タフピッチ銅」とも呼ばれ、バスバー、端子、接点、導電板、放熱板、ヒートシンク、銅板加工品、銅箔部品などで広く使用されています。


黄銅であるC2801や快削黄銅のC3604と比べると、C1100は導電性・熱伝導性を重視する用途に適した材料です。


■C1100の基本情報

項目

内容

材料分類

純銅・銅材料

英語表記

C1100 Copper / Tough Pitch Copper

主成分

特徴

高導電性、高熱伝導性、加工性、耐食性

色調

赤銅色

主な用途

バスバー、端子、接点、放熱部品、電気部品

注意点

柔らかい、傷が付きやすい、酸化・変色しやすい

■C1100の特徴


C1100の最大の特徴は、非常に高い導電性です。


電気を通しやすいため、電流を流す部品に多く使われます。バスバー、端子、アース板、接点部品、電極部品など、電気抵抗をできるだけ抑えたい用途に適しています。


また、熱伝導性にも優れているため、発熱部品の放熱板、ヒートシンク、熱交換部品にも使われます。


◆電気と熱の両方を効率よく伝える材料として、製造業では非常に重要な素材です。



■C1100のメリット


メリット

内容

導電性が高い

電流を効率よく流せるため、端子・バスバーに適する

熱伝導性が高い

放熱板、ヒートシンク、熱交換部品に向いている

加工性が良い

曲げ、抜き、プレス、切削加工に対応しやすい

耐食性が比較的良い

一般環境では鉄より錆びにくい

めっき性が良い

スズメッキ、ニッケルメッキ、銀メッキなどに対応しやすい

■C1100のデメリット


C1100のデメリットは、柔らかく傷が付きやすいことです。


純銅系材料のため、鉄やステンレス、黄銅に比べると硬度や強度は低めです。

そのため、荷重を受ける構造部品や摩耗が激しい部品には不向きな場合があります。


また、銅は空気中で酸化しやすく、表面が赤銅色から茶色、黒っぽい色へ変色することがあります。


◆外観品質や導通品質を重視する場合は、メッキ、酸化防止処理、保管環境に注意が必要です。



■C1100の主な用途


分野

主な用途

電気・電子

バスバー、端子、接点、アース板、導電部品

放熱部品

放熱板、ヒートシンク、熱拡散板、熱交換部品

板金加工

銅板カバー、銅プレート、シールド板

プレス加工

端子、接点、ワッシャー、薄板導電部品

溶接・加工治具

電極、通電治具、スポット溶接用部品

建築・装飾

銅板、銅製金物、意匠部品

■C1100の加工性


C1100は、曲げ加工、プレス加工、抜き加工、切削加工、レーザー加工、ワイヤーカットなどに対応できます。

ただし、材料が柔らかく粘りがあるため、切削加工ではバリや工具への溶着に注意が必要です。


加工条件が適切でないと、仕上げ面がむしれたり、寸法精度が安定しにくくなる場合があります。


板金加工では、曲げや抜きは比較的しやすい材料ですが、傷や打痕が付きやすいため、外観部品では取り扱いに注意が必要です。



■C1100の表面処理


C1100は、そのままでも高い導電性を持ちますが、酸化防止やはんだ付け性向上を目的に表面処理を行うことがあります。


代表的な処理には、スズメッキ、ニッケルメッキ、銀メッキ、金メッキ、防錆処理、酸洗い、研磨などがあります。


端子やバスバーでは、導電性や接触信頼性を高めるためにスズメッキや銀メッキが使われることがあります。外観部品では、変色防止のためにクリア塗装や表面保護を行う場合もあります。



■C1100とC2801の違い

項目

C1100

C2801

材料分類

純銅

黄銅

主成分

銅・亜鉛

導電性

非常に高い

C1100より低い

強度

低め

C1100より高い

色調

赤銅色

黄色系

主な用途

バスバー、端子、放熱部品

装飾部品、プレス部品、端子、金具

■C1100と無酸素銅の違い


  • 無酸素銅は、酸素含有量を極めて低く抑えた高純度銅です。真空環境、電子部品、高信頼性用途、高温環境などで使われます。


  • C1100はタフピッチ銅であり、一般的な導電部品や放熱部品に広く使われる汎用銅材料です。


    ◆多くの用途ではC1100で十分ですが、より高い純度や特殊環境対応が必要な場合は無酸素銅を検討します。



■C1100の注意点


C1100では、変色、酸化、傷、バリ、強度不足に注意が必要です。


導電部品として使う場合、表面の酸化や汚れが接触抵抗に影響することがあります。接点部や端子部では、表面処理や保管状態を適切に管理することが重要です。


また、銅は柔らかいため、締結時に変形しやすい材料です。ボルト締結部や接触面では、面圧、座面、締付トルク、変形量を考慮する必要があります。



■図面指示で注意すべきこと


図面では、材質を「C1100」と明記し、板厚、調質、表面処理、導電面、外観面を指定します。


例えば、「C1100P t2.0」「C1100-H」「C1100 スズメッキ」「C1100 ニッケルメッキ」「C1100 導電面傷不可」などの指示が有効です。


バスバーや端子では、接触面の平面度、バリ方向、メッキ範囲、絶縁処理、締結穴の寸法精度も重要になります。



■まとめ


C1100は、純度の高い純銅系材料で、導電性と熱伝導性に非常に優れています。


バスバー、端子、接点、アース板、放熱板、ヒートシンク、電極部品など、電気や熱を効率よく伝える用途に広く使われます。


一方で、柔らかく傷が付きやすく、酸化や変色が発生しやすい点には注意が必要です。導通品質や外観品質を保つには、表面処理、保管環境、加工時の取り扱いが重要です。


C1100は、導電性・熱伝導性を重視する部品に適した、銅材料の代表格です。

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