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Bolster

ボルスタ

ボルスタとは、プレス機の下側に設置されている厚いテーブル状の部品で、金型を固定するための土台です。


プレス加工では、上型がスライドに取り付けられ、下型がボルスタ上に固定されます。


加工時には大きな荷重が金型を通じてボルスタに伝わるため、ボルスタには高い剛性、平面度、強度が求められます。

ボルスタは、プレス機本体と金型をつなぐ重要な基準面であり、抜き加工、曲げ加工、絞り加工、順送プレス、トランスファープレスなど、さまざまなプレス加工で品質安定に関わります。



■ボルスタの基本情報


項目

内容

加工分類

プレス機械部品・金型取付部

英語表記

Bolster / Press Bolster Plate

主な役割

金型固定、荷重受け、位置決め、剛性確保

設置位置

プレス機の下側、ベッド上

関連部品

スライド、ベッド、ダイセット、下型、クランプ

主な用途

プレス加工、板金加工、順送加工、絞り加工

注意点

平面度、剛性、取付穴、T溝、たわみ、清掃管理


■ボルスタの仕組み


ボルスタは、プレス機のベッド上に設置され、下型やダイセットを固定する役割を持ちます。


金型は、ボルト、クランプ、T溝、位置決めピンなどを使ってボルスタ上に取り付けられます。プレス加工時には、スライド側の上型が下降し、材料を加工します。そのとき発生する加工荷重は、金型からボルスタ、さらにプレス機本体へ伝わります。


そのため、ボルスタの剛性や平面度が不足していると、金型が傾いたり、たわんだりして、加工精度の低下につながります。



■ボルスタの役割


ボルスタの主な役割は、金型を安定して支えることです。


プレス加工では、金型に大きな荷重が繰り返しかかります。ボルスタが十分な剛性を持っていれば、金型の位置が安定し、加工品の寸法精度や曲げ角度、抜き品質を保ちやすくなります。


また、

◆ボルスタは金型交換や段取り作業の基準面にもなります。T溝や取付穴を利用して金型を固定することで、段取り時間の短縮や再現性の向上にもつながります。



■ボルスタのメリット


メリット

内容

金型を安定固定できる

下型やダイセットを正確に取り付けられる

加工荷重を受けられる

プレス時の大きな荷重を機械本体へ伝えられる

加工精度を安定させる

金型の傾きや位置ズレを抑えやすい

段取り性を高められる

T溝や取付穴により金型交換を効率化できる

金型寿命を守りやすい

偏荷重やたわみを抑え、金型破損を防ぎやすい


■ボルスタのデメリット・注意点


ボルスタ自体はプレス加工に不可欠な部品ですが、管理が不十分だと加工不良の原因になります。


  • ボルスタ面に打痕、傷、

        ・

    異物、抜きカスがある   → 金型が正しく密着せず、傾きや芯ズレが

                   発生し、その結果、片バリ、曲げ角度不良、

                   寸法ばらつき、パンチ折損につながることがある


  • 過大な偏荷重や

        ・

    不適切な金型固定を繰り返す  → ボルスタのたわみや変形、T溝の損傷が起こる

                     可能性があります。



■ボルスタが関係する主な用途


分野

主な用途

単発プレス

抜き、穴あけ、曲げ、成形金型の固定

順送プレス

順送金型の取付、送りラインの基準確保

トランスファープレス

大型金型や複数工程金型の支持

板金加工

ブラケット、カバー、プレート部品の加工

自動車部品

補強部品、構造部品、大型プレス部品

精密プレス

端子、接点、小型高精度部品の加工


■ボルスタとベッドの違い


項目

ボルスタ

ベッド

役割

金型を直接固定する定盤

プレス機本体の下部構造

位置

ベッド上に取り付けられる

プレス機の基礎フレーム側

交換性

機種により交換・脱着可能な場合あり

基本的に機械本体の一部

主な機能

金型取付、荷重受け、位置決め

機械全体の剛性確保

管理項目

平面度、T溝、取付穴、傷、異物

剛性、水平、据付状態


ボルスタは金型を直接受ける部品であり、ベッドはプレス機全体を支える本体構造です。



■ボルスタとスライドの違い


スライド   → プレス機の上側で上下運動する部分です。

         上型を取り付け、プレス機の動力を金型へ伝えます。


ボルスタ   → 下側で下型を固定する部分です。

         スライドとボルスタの平行度が悪いと、金型の当たりが偏り、

         加工不良や金型損傷につながります。


◆スライドは「動く上側の基準」、ボルスタは「固定される下側の基準」と考えると分かりやすいです。



■ボルスタで発生しやすい不良


ボルスタに関係する不良には、金型の傾き、芯ズレ、片バリ、曲げ角度不良、寸法ばらつき、金型破損、パンチ折損があります。


原因としては、ボルスタ面の汚れ、抜きカスの噛み込み、取付ボルトの締付不足、T溝の摩耗、ボルスタのたわみ、金型の固定位置不良などがあります。


特に精密加工では、わずかな傾きや異物でも品質に影響するため、段取り前の清掃と面確認が重要です。



■ボルスタの注意点


ボルスタでは、平面度、剛性、金型固定方法、清掃状態を適切に管理する必要があります。


金型を取り付ける前には、ボルスタ面のゴミ、油、抜きカス、打痕を確認します。

異物が残ったまま金型を固定すると、金型が浮き、加工時に偏荷重が発生します。


また、金型の締付ボルトやクランプは、均等に締め付けることが重要です。固定が不十分だと、加工中に金型が動き、重大な設備トラブルにつながる可能性があります。



■図面・設備検討で注意すべきこと


金型や設備を検討する際は、ボルスタ寸法、T溝位置、取付穴ピッチ、最大金型寸法、許容荷重を確認します。


特に金型を新作する場合、プレス機のボルスタサイズに対して金型が大きすぎないか、取付ボルトやクランプ位置が合うか、材料送り方向に干渉がないかを事前に確認することが重要です。


順送金型では、フィーダーとの高さ、材料ライン、送り方向、スクラップ排出スペースも確認します。



■まとめ


ボルスタとは、プレス機の下側にある金型固定用の定盤で、下型やダイセットを支える重要な部品です。


金型を安定して固定し、加工荷重を受け止め、プレス機本体へ伝える役割を持ちます。ボルスタの平面度、剛性、取付精度、清掃状態は、加工精度や金型寿命に大きく影響します。


高品質なプレス加工を行うには、ボルスタ面の清掃、金型固定、T溝・取付穴の確認、スライドとの平行度、許容荷重を適切に管理することが重要です。

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