Belleville Spring
皿ばねとは?
皿ばねとは?|高荷重をコンパクトに受ける円すい形ばね
皿ばねとは、円すい形状(お皿状)をしたばね部品で、英語では Disc Spring(ディスクスプリング) と呼ばれます。限られたスペースで大きなばね力(荷重)を発生できるのが最大の特長で、ボルト締結部や高荷重用途、振動対策などに広く使用されています。
皿ばねの役割
皿ばねは、次のような役割を担います。
ボルト締結部の軸力保持
振動・衝撃の吸収
熱膨張・収縮による締結力変動の吸収
高荷重ばね力の付与
クリアランスの補正
「締結力を安定させるためのばね要素」として使われます。
皿ばねの基本構造
円すい形状の薄板ばね
中央にボルト用の穴
外径・内径・板厚・高さで性能が決まる
ばね特性(荷重–たわみ特性)は、形状寸法と材質によって厳密に決まります。
皿ばねの特徴
高荷重・省スペース
コイルばねより短い全長
大きな荷重を発生
組み合わせ自由度が高い
直列・並列に重ねて使用可能
ばね定数・ストロークを調整できる
締結力の安定化
ボルトの緩み防止
軸力低下を抑制
皿ばねのメリット
小スペースで高荷重対応
締結信頼性の向上
振動・衝撃に強い
特性調整が容易
皿ばねのデメリット・注意点
組み合わせ設計が必要
過大変形で塑性変形の恐れ
表裏方向の組み間違いに注意
一般ワッシャーよりコスト高
正しい設計・組付けが必須の部品です。
皿ばねの重ね方(組み合わせ)
直列(向きを交互)
ストローク増加
ばね力は低め
並列(同じ向き)
ばね力増加
ストロークは同等
目的の荷重・変位量に応じて組み合わせを決定します。
皿ばねとスプリングワッシャーの違い
皿ばね・ばね特性が明確・高荷重・高信頼・設計要素として使用
スプリングワッシャー・簡易緩み止め・ばね力は小さい
本格的な軸力管理には皿ばねが有効です。
皿ばねの主な用途
高強度ボルト締結部
金型・治具
プレス機械
産業機械の振動対策
発電・重工設備
締結信頼性が重視される箇所で多用されます。
材質と表面処理
ばね鋼
ステンレスばね鋼
表面処理(黒皮、リン酸塩皮膜、ショットピーニングなど)
耐疲労性・耐腐食性を考慮して選定します。
使用時の注意点
設計荷重・変位範囲の厳守
組み方向・枚数管理
ボルト座面の平滑性確保
定期点検(へたり・割れ)
特に、最大変位近くでの常用は寿命低下の原因になります。
よくあるトラブル
組み方向ミスによる性能不足
過負荷による塑性変形
座面不良による偏荷重
枚数管理ミス
多くは、設計条件の未整理・現場組付けミスが原因です。
まとめ
皿ばねは、限られたスペースで大きなばね力を発揮し、締結力を安定させるための高機能ばね部品です。単なるワッシャー代わりではなく、「ばね要素」として正しく設計・選定することが重要です。
用途・荷重・変位条件を正確に把握し、スプリングワッシャーや平ワッシャーとの違いを理解して使い分けることが、装置の信頼性向上につながります。
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