ADC12 (Alloy 12) Aluminum Die Casting Alloy
ADC12とは?
ADC12とは?|最も使用されているアルミダイカスト用合金
ADC12は、アルミダイカスト用合金の中で最も一般的に使用されている材質です。JIS規格で定められており、流動性・鋳造性・コストのバランスに優れていることから、自動車部品や電気機器筐体など、量産部品を中心に幅広く採用されています。
アルミダイカスト=ADC12と言われるほど、標準的な材料です。
ADC12の特徴
ADC12の最大の特徴は、鋳造性の良さです。溶融アルミの流動性が高く、薄肉部や複雑形状でも安定した成形が可能です。
また、寸法再現性が高く、量産時の品質ばらつきが少ないため、大量生産向けの材料として非常に適しています。
ADC12の成分と性質
ADC12は、アルミニウムをベースに、**シリコン(Si)と銅(Cu)**を含む合金です。この成分構成により、鋳造性と強度のバランスが取れています。
一方で、内部に鋳巣(気泡)が発生しやすく、溶接性や耐圧性はあまり高くありません。また、展伸材(A5052やA6061など)と比べると、延性や靭性は低めです。
ADC12と他アルミ材との違い
ADC12はダイカスト専用合金であり、切削用の展伸材とは性質が大きく異なります。A5052やA6061は切削加工・溶接に向いていますが、複雑形状の一体成形や量産性ではADC12が圧倒的に有利です。
「量産・形状重視ならADC12」「強度・溶接重視なら展伸材」という使い分けが基本となります。
ADC12の加工時の注意点
ADC12は切削加工が可能ですが、鋳巣の影響で仕上げ面にムラが出ることがあります。また、溶接には不向きで、溶接割れや強度低下が起こりやすいため、溶接構造部品には適しません。
耐圧部品や気密性が求められる用途では、設計段階で注意が必要です。
ADC12の主な用途
自動車部品(ケース、ハウジング、ブラケット)
二輪・EV部品
家電・電子機器筐体
モーター・ポンプ部品
産業機械用ダイカスト部品
量産性とコストが重視される分野で多く使用されています。
まとめ
ADC12は、アルミダイカスト用合金として最も実績が多く、量産性・鋳造性・コストバランスに優れた材料です。溶接や高靭性用途には不向きですが、設計をダイカスト前提にすることで、大幅なコスト削減と安定生産が可能となります。
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